Kaigi on Rails 2023 で同僚とモブプロしました

これは フィヨルドブートキャンプ Part 2 Advent Calendar 2023 1日目の記事です。

10月27日・28日に開催された Kaigi on Rails 2023 に、同僚でありフィヨルドブートキャンプ仲間でもあるトミーさん、あんすとさんと3人で登壇しました。 3人とも現在 Tebiki株式会社 で働いています。

登壇のきっかけ

3人とも、2023年5月に長野県松本市で開催された RubyKaigi 2023 に参加しました。

オフラインで大きい技術イベントに参加するのは初めてだったのですが、例に漏れずモチベーションが爆上がりしました。 (たとえほとんど理解できなくても…)

会場でお昼ご飯を食べているときに、私たちも登壇してみたいねという話になり、業務時間を週に1時間使わせてもらって Kaigi on Rails 2023 登壇を目標に、登壇内容を考え始めました。

最初は各自でプロポーザルを出すつもりでしたが、3人でペアプロ/モブプロしたら面白そうという話が出て、我々のチームで普段やっているペアプロ/モブプロ開発を紹介したら他の参加者にも役立ちそうということで、3人で1つのプロポーザルを出すことになりました。

発表内容

Kaigi on Rails 2023 での実際の発表はこちらから動画で見られます。

kaigionrails.org

ペアプロ/モブプロ開発のメリットと実践 Tips の紹介、そして LIVE モブプロを行いました。

私たちが所属する Tebiki株式会社 では、開発やテストなど大半の作業を複数人で行っています。

フィードバックをもらうタイミングは、早ければ早いほど修正コストが低いというデータがあります(詳細は動画をご覧ください)。

ペアプロ/モブプロをすることにより、フィードバックサイクルを高速で回すことができ、結果的にプロダクト品質を向上させることができます。その上、ペアプロ/モブプロは楽しいです。

あと、レビューのやり取りって結構つらくないですか?コード見ながら直接話せば一瞬で終わることが何日もかかったりして。。。ペアプロだと、レビュー時間ほぼゼロです。

いろんな課題の解決策と思って導入したペアプロ/モブプロですが、導入当初はさまざまな問題にぶち当たりました。それをどうやって我々のチームが乗り越えたのか、そして実際どのようにペアプロ/モブプロをやっているのかを発表しました。

ペアプロ/モブプロ開発を本格的に導入したいチームにとっては参考になると思います。

LIVE モブプロでは、FJORD BOOT CAMP(フィヨルドブートキャンプ) のアプリを題材に使わせていただきました。

数週間かけて新機能を追加していたのですが、本番の約1週間前、発表の練習の段階になって、内容的にペアプロ/モブプロのよさを伝えるのに十分でないという話になり、急遽内容を変更することになりました。ちょうどよい Issue があって本当に助かりました。

フィヨルドブートキャンプ関係者の皆様、使わせていただいてありがとうございました!)

発表内容の要約

  • ペアプロ/モブプロのメリット
    • フィードバックのタイミングが早ければ早いほど修正コストが低い
    • ペアプロするとソロプロに比べ不具合が少なくなる
    • ペアプロで増えるコストよりペアプロによって減らせる修正コストの方が大きい
  • 我々がペアプロ/モブプロ開発導入によって解決したかった課題と導入後の結果
    • レビューが終わらない
      • →レビュー依頼〜マージに平均2日以上かかっていたのが、ペアプロ開発導入後は24時間以内に
    • 属人化
      • →アンケートでは全員が属人化が減ったと思うと回答
    • 新メンバーがキャッチアップしにくい
      • →アンケートでは全員が新メンバーのキャッチアップが早くなった/どちらかといえば早くなったと思うと回答
  • ペアプロ/モブプロ導入後の課題と解決策(ペアプロ実践 Tips)
    1. うまいやり方がわからない
      • →Slack のハドルミーティングで画面共有
    2. ペアの息が合わず迷走する
      • →開始前に方針を書き出す
    3. めちゃくちゃ疲れる
      • → 1時間やったら10分休憩
    4. ペアの役割を交代するタイミングを失う
      • →時間で強制的に区切る(15〜20分)
    5. ドライバー超大変、ナビは見てるだけ?
  • LIVE コーディング
    • 題材:フィヨルドブートキャンプで実際に使われているアプリ

speakerdeck.com

登壇しての所感

こんな大きなイベント登壇は初めてかつオフライン登壇も初めてででしたが、運営の方々からの連絡は丁寧でわかりやすく、安心して当日を迎えることができました。本番もトラブル等なく大変スムーズでした。

発表の様子(写真)

本番は3人いたこともあり、思ったほど緊張しませんでした。手は震えてましたが…

3人いたら準備も分担できるから1人で登壇するより楽かと思いきや、必ずしもそうではありませんでした。各メンバーで思っていることが違ったり、うまくいかなかったりして揉めそうな場面も何度かありました。バンドの解散理由でよく聞く“方向性の違い”ってこういうことなのかと思ったりもしました。

でも、終わった今感じているのは、楽しかったという気持ちが一番大きいです。大変なこともありましたが、この3人で Kaigi on Rails という大舞台で発表することができてよかったです。

会社や同僚にもたくさんサポートしてもらいました。この日のためにTシャツやシールを作ってもらったり、内容についてアドバイスをもらったり、業務時間内に準備・練習をやらせてもらったりなどなど。

自分が言うのもあれですが、いい会社だなーと思いました。

最後に

個人的に、毎年楽しみにしていたイベントで登壇する機会をいただけて感慨深く、うれしかったです。

初回のとき書いた記事を見つけました。。。

masuyama13.hatenablog.com

運営の皆様、素晴らしいイベントを開催していただいてありがとうございました。


ということで、これからも毎日ペアプロ/モブプロやっていきたいと思います。

ついでに宣伝ですが、「ほぼ全部ペアプロ開発」に興味のある方、ぜひ一緒に開発しましょう〜

Tebiki株式会社